あっ、人間やった

「えらい、すんまへんなぁ、慌てて忘れてましたわ」「そうやったんかいな、ほなしやないな」
何かを失敗した時、一番最初に口から出る言葉は、謝罪の言葉か、言い訳か、その辺りで、その人のレベルが分かる。
大体仕事の出来ない人ほど、言い訳をいう。
あるいは、全く謝罪をせずに誤魔化してしまう。
昨今では、西洋並みに「自分の否を認めたら駄目だ」と考える人も多いようだ。
そんな人は、日本を出れば良いのにと思う。

東京の満員電車に乗り、降りる人とぶつかる。
そんな時「すんませんなぁ」と口からこぼれる。
それを聞いて頭を下げてくれる人もいる。
あるいは、同時に「すみません」となることもある。
そういう反応があった時ホッとする。
ぶつかったのは「人間やった!」と。
反応する、出来るというのは、生きている証拠の一つだ。

どんなジャンルにもある「即興で」、といった時、何か特別な能力のように思うがそれで当たり前なのだ。
そういえば、大分前に大笑いしたことがある。
元フォーサイスカンパニーのダンサーが、日本にダンスの指導に来ていた。
それをたまたまwebで見つけたので、会いに行った。

「日野、私には意味が分からない?即興のクラスなのだ。即興だろう、それって教える事が出来るのか?」で大笑いした。

61日のコンサートは、ソロも息子との共演も間違いなく即興だ。
究極の即興になるかどうかは別だ。
だが、基本的には即興だ。
この場合、噛み合うか合わないのかが問題になる。
それは適切な反応が生まれるかどうかだ。
そこが舞台の怖いところでもある。

日野晃’古希’ドラムソロコンサート
6月1日 新宿ルミネゼロ

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