丁稚乗りで激突

確定申告が終わって一段落だ。
さほど大した仕事もしていない身だから、すこぶる単純で良い。
とはいっても自営業だから、それなりに振り分けがややこしい。
ドイツ等と比べたら、それでもましだ。

ドラムの練習に精を出さなければ、と思いつつ色々な事が重なって捗らない。
そんな時は、ドラムのセッティングまで気になる。
そうなるとドラムそのものの改造に目が移る。
タムホルダーを取り外し、とやると、ドラムが古いものだからネジが錆びついてしまっている。
全く違う作業が始まる。
私の悪い癖だ。
しかし、部品を注文したので、改造に取り掛かってやろう。
それだけでも新鮮な気持ちになるからだ。

先日の「明鏡塾」の会場へ行く道中、親子連れに出会った。
子供が自転車に乗っている。
ペタルに足を乗せコイでいる。
ペタルに足を乗せ踏み出せたとき、どれほど気持ちよかったことかと妻。
私は残念ながらその記憶は無い。

私は子供用の自転車など買って貰えなかったからだ。
もちろん、近所の子供達も同じように子供自転車を持っていなかった。
そうするとどうするか。
だれかのお父さんや、大きなお兄さんが持っている大人の自転車に乗る事になる。
順番で、子供達総出で挑戦するのだ。
もちろん、サドルに乗ってしまうとペタルに足など届かない。

そこで、横乗りなる乗り方になる。
通称丁稚乗りという。
誰がどんな意味で名付けたのか知らないが、私達は丁稚乗りと呼んでいた。
横から足を入れスキップのようにして自転車をこぐのだ。
自転車は今のように軽くはないから、動き出すと止められない。
曲がり角で何度壁に激突したか分からない。
「止まらない!誰か止めてくれ~」近所にこの声が何時も響いていた。
こんなことで、根性がついていったのかもしれない。

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