自分に嘘をつくなというのは

「触れる」ことが武道や武術にとって、一番大事なことではないか、と気付いたのは30数年前だ。
それは私に出来て、当時の内弟子達に出来ないことが多かったからだ。
身体運動的には間違いないのだが出来ない。
その事が気付くキッカケになった。

当時は、難病の人達との関わりも多かった。
実は、そちらの方で培われたのではないかと思う。
またそれは、「関係」ということ「意識同調」という現象にも気付いたのだ。
もちろんそれらが「関係」であり「意識同調」なのかどうかは分からない。
そういった状態であろう現象だというだけだ。
というように、言葉と実際を検証するのが、私の性分だ。

だから、大方の会話では不可解に思うことが沢山ある。
例えば、この「意識同調」という言葉を会話の中で誰かが使うとする。
そうすると、それは私と同じ現象なのかどうなのかを質問する。
それでも分からなかったら、実際はどうなのかを質問する。
そうすると、それは「思っているだけ」で実際ではないことが分かる事が多い。

そうなると、人は「思っているだけのことが、実際にも起こっている」と思っているのか?と不思議に思うのだ。
小学生や中学生ではあるまいし、単純に思っている事が実際にも起こっているとどうして「思えるのか」そこが謎なのだ。
例え、一つの現象があっても、それは本当にたまたまのことで、100%そうなるのか、と私は私を疑う。
でないと、実際の自分自身の能力なり力なりを分からないからだ。

「思っていることが実際に起こる」と思うのが間違っているのではない。
そこを検証しないことが、自分に対して不誠実だということだ。
よく「自分に嘘をつくな」という。
私も使う。
私の持つその言葉の実際は、この「検証をしているのか」なのだ。


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