雰囲気というのは
「雰囲気」というのは一体どういう現象だろうか。
今日は東京の稽古で面白い現象が起こった。
ある武道の約束組手をしていた。
最初は手を使っていたが、しばらく経ってから、「手を使わないで」と指示を出し、手本を見せた。
今日は12人くらいの稽古なので、誰の目からも私の手本は見える。
それを見て、皆が稽古にかかった。
すると、全員が「手を使って」、つまり、その前の手順をやっていたのだ。
思わず全員を見渡した。
確信をもって、手を使っている。
「どういうこと?」
もう一度、全員に「手を使わないで」と指示を出した時、妻が気付いた。
「雰囲気が手を使っているように見せていたから、全員手を使っているのでは?」と。
これは説明としては「成る程」だ。
しかし、では「雰囲気」というのは、一体何なのか?
ダンサーでも雰囲気を持つ人といない人がいる。
もちろん、ミュージシャンでも同じだ。
何が雰囲気を作り、その雰囲気は何を見せているのか。