見直すのは好きだった

薪小屋の薪を乗せる棚が壊れていたので修理中だ。
これは予定に入っていなかった。
思わぬ足止めだ。
氷点下の作業は、足が凍てつく。
道場にしろ、その他諸々のものは、全て木で造っている。
だから、年月と共に腐って来る。
特に、この辺りは雨が多いので、木の環境は悪すぎる。
だから腐って当然だ。
私の性分として、後戻りするのが大嫌いだ。
それは道を歩くのも同じで、同じ道を引き返すのは大嫌いだ。
だから、遠回りになっても、知らない道を探す。
作業も同じで、どんどん作っていくのは好きだが、やり直したり修理は大嫌いだ。
しかし、そういった足止めの作業をすると、「どうして、こんな作り方をしたのだろう」と当時の私を見る事が出来る。
だからどうというのではない。
「アホやな」と思う位のものだ。
そうか!
今気づいた事がある。
実は、後戻りするのが好きだったのだ。
というのは、ドラムにしろ武道にしろ、常に基本に戻っている。
ただ、建物や造作物ではないので、気付かなかっただけだ。
「アホやな」だ。
そうか、であれば修理を徹底的にやってやろう。
しかし、自分の年齢を考えた時、100年もつものを作る必要は無い。
精々10年か20年だろうか。

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