素直というのは

「素直」とは何なのか?素直という言葉を使う度に、そこを考えてしまう。
素直ではない、というのは、ある言葉なり現象なりを、批判的な目、あるいは批評的な目で捉えているということになるだろう。
私の場合は、その目を通して、逆の行動を取ったり、逆の事を考えたりする。
しかし、ここだけを捉えるとただの天邪鬼だ。
もちろん、私は自分の事を天邪鬼だと捉えている。
しかし、恐ろしく素直な場合がある。
それは例えば、昨日の義弟の意見や考え方に触れている時だ。
素直な行動を取れる場合があるのだ。
もちろん、その数は数えるほどしかないが。
と、そこから考えると、素直という状態も関係性がもたらすものだと言える。
しかし、関係性とはいうものの、先程の批判的な目、批評的な目でしか、物事も、自分のことも捉えられない人もいる。
と書いていて、ふと一番底の浅い答えとして、自分の事を絶対に正しいと信じて疑わない人が、それらの目だけしか持たないだろうと結論付けてみた。
もちろん、それは当人にとっては無自覚にである。
というのは、もしそういった人に「あなたは、自分だけが絶対に正しいと信じているでしょう」と質問すると「ええ、まさかそんなこと思ったこともありません」と返すだろうからだ。
そうなのだ。
そういった人は「思ったことも無い」のだ。
つまり、「自分とは何か」に興味を持ったことがないのだろう。
だから、自分が話す言葉や態度が、実は「自分は絶対に正しい」を表出させているとは知らないのだ。
表出されているから、その人を見る他人にとっては、表現されて見えるのだ。
しかし、素直とは一体どういうことだろうか?
素直という状態は、確かに自動的に関係を築いている。
例えば、こちらの指図に対して、素直に「ハイ」という返事があった時、返事を返した人全体を容認しているという状態になる。
つまり、その人が失敗しようが、どうなろうが全部フォローしてやろう、という気になるということだ。
しかし、ただの「ハイ」は、逆に「そのハイは何?」と聞き返したくなる。
どうしてだろう?
もちろん、その差異を感じ取れるというところが人の感性なのだろうとは思うが。
という具合に、一つの言葉を、体験を通して考え尽くすというのが、私の性分だ。
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