まだこれか

ジャズをやっていた頃、ドラムの技術そのものよりも、音楽そのものや曲としての表現そのものを考えていた。
それは「どうすれば魅力ある音楽になるか」つまり、観客を惹きつける音楽になるかだ。
それを、ステージの度に工夫をし変化させていった。
当時は、それこそインターネットも無いので、リアルタイムで外国のことや、それこそ隣町の事を知ることは出来なかった。
そういった状況の中だから、私達が作り出していた音は最先端であり、最も魅力あるジャズバンドだと思っていた。
今では、楽器も含め色々な新しい技術が導入されている。
しかし、音楽も表現もさほど進化も成長もしていないのを感じる。
つまり、44.5年前に私達がやっていた音楽には未だ届いていないということだ。
もちろん、だからどうだということではないが、世の中というのはそれほど進化も成長もしていかないものだということだ。
当時の私のメンバーに年に一回位会う。
巷に流れるジャズを聴き「まだ、これか」が合言葉のようにかわされる。
その意味で、世の中から学ぶべきものは無い。

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