意識の切り替えが治療効果を高める

「明鏡塾」でのメインは、患者さんとの関係性だ。
そして、治療を円滑に進められることだ。
関係性も含め、重要なのは意識の「使い方」にある。
もう少し噛み砕いて言うと、言葉の使い方であり気分の作り方だ。
それらが患者と治療家双方に良い効果をもたらす。
その第一条件は、笑顔だ。
そして同調、次に、意識の切り替えだ。
何れも自分勝手には出来ないことだ。
今回は、この意識の切替えに時間を割いた。
結果、大方の人は、その重要な意味を理解し独自で使える工夫を加えるところまでいった。
この意識の切替えは、武道でも必須だ。
その事が相手を「虚の状態」にするからだ。
虚の状態が出来れば、色々な言葉が相手に届く。
しかも否応なくだ。
だから、治療家としては、絶対に必要な技術なのだ。
もちろん、その前に難関の「向かい合い」がある。
しかし、治療の場合の意識の切り替えは、向い合いの精度が低くても使えるのだ。
場違いの言葉をきっかけに、相手は虚になってしまうのだ。
そんな意識の不思議を体験し、遠方から来られている、鍼灸学校の先生は「生徒たちにも使えます」と喜んでいた。
武道では「虚実転換や虚々実々他」といい、敵との駆け引きに使う。
それこそ、人間関係そのものなのだ。
終わりの飲み会で、医師も含め「治療に対する認識が変わりました」と大喜びの声を聞いた。
医師は、どうにかこの「明鏡塾」の取り組みを、医師達に知らせる事が出来ないか、と本気で考えてくれていた。
こころある医師が増えれば、これほど病人にとって朗報は無い。

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