人生最大の武器とは
「相手の話を聞く」というどこにでもある風景というか、日常というか、極々当たり前の事として素通りされてしまう行為だが、そこには深い意味がある。
というよりも、深さを求める事が出来るのだ。
もちろん、それは口を酸っぱくして言う「意味を理解する」というような小学生レベルの話ではない。
深い深い関係性への突破口であり、繋がる為の入り口でもある。
その事は、相手の身体に直接影響を及ぼす。
その機能を利用すると、治療に役に立つ。
今日の「明鏡塾」では、そこを手を変え品を変え行った。
5分で腰痛が治るのも良いが、こういった本質的な稽古も大事だ。
それも何時も言う、相手の無意識的反射が悪い方向に働くのを防ぐ為だ。
医療関係者は、どうしてこういう「人」の基本的な働きを抜きにして、次に、つまり、治療などに進むのかが分からない。
人体を知り尽くしている筈なのにと、何時も思う。
ここで相手が違和感を持つと、治療がはかどらない。
特に心理学など、ここを抜きにしては始まらない筈なのに、そこが全く欠けている。
「おまえに頷かれたくないわ」と思われる危険性が無い人達ばかりを相手にするから、つまり、「私の話を聞いて」とだけ思う人を相手にしているから、そこには頭が回らないのだろうか。
「明鏡塾」受講者はここのところを徹底的に訓練される。
だから、今日は二期生の4回目だが、全員「触れる」ということでは違和感を発生させないようになっている。
この武器は、実は人生の最大の武器なのだ。
それは、誰にも違和感を与えない、つまり、どんな他人にも受け入れてもらえるということだからだ。