触ったら縮んだ
お昼の稽古が終わりカフェに行った時、嬉しいニュースと悪いニュースが一つになったメールが届いていた。
生徒の一人の親戚の人が、脳出血で入院していたので見舞いに行った。
身体はカチカチで、固まっているといって良い程だった。
生徒の彼は、自分の身体が緊張している時、どこをどう緩めているかを思い出し、親戚の人の身体を触っていった。
すると、固まっていた足が伸び、その時親戚の人は、目を覚まし笑顔を見せてくれたそうだ。
足が伸びたのは5ヶ月ぶりだという。
ここまでが良いニュース、ここからが悪いニュース。
足が伸びた直後、介護士が来て親戚の人を寝返りをうたせた。
それを見ていて「触るなよお前やめてくれ」と思ったそうだ。
介護士が寝返りを打たせようとして、身体に触れた途端、親戚の人は違和感反応を起こし、足が再び縮まったのだ。
これならリハビリも無茶苦茶なのだろうと思ったという。
これは、妻の父親が入院していて、そのリハビリをする理学療法士も同じだそうだ。
「絶対に良くなる筈はない」と思ってしまう。
どちらの場合も、知っている知識を体現しようとしているだけで、実際に目に前にいる患者さんの身体を触ろうとはしていないのだ。
あるいは、「身体を触る」ということを全く知らないのだ。
こういう場合に限らず、人は無意識的な反射や反応を起こす。
むろん、それが良い場合も有るが、この様に悪い場合である。
身体を触る、つまり、患者さんとの関係性だ。どんなスキルを持っていても、こういった反応を起こさせる人は患者を回復させることは出来ない。
足が伸びた親戚の人は、医師から「もう動かない」と言われていたそうだ。
もちろん、そうかもしれないし、そうでないかもしれない。
どこまで行っても絶対は無いのだ。
そういった、人の可能性、関係性を教えているのが「明鏡塾」です。
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患者さんが改善する、あるいは回復する役に立ちたいと、思っておられる医療関係者の方。
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