Balletの為の身体操作7

5番の手や腕を上に上げるには、下腹部から胸骨、そして喉にかけての連動を使う。
下ろす時、これも下腹部からの喉への連動だ。
連動で上に伸びている身体を、さらに上に導くのだ。
そうすることで、姿勢を美しく保つ事が出来る。
これにはamyも目を丸くしていた。
水曜日は撮影。
これはドキュメントなのだが、きっとこの映像を見た人は、「何これ?」になるだろうと危惧する。
その事をカメラマンに言うと、「実は私もそう思っていた、ダイナミズムが無いから、余計に分かり難い」という。
ではどうするか。
そんな話を交わした。
ワークが身体内の出来事だから、直接表面には出て来ない。
そこが映像として問題なのだ。
その事は、週末の公開ワークショップで、多くのDancer達が体験することで解決するのではないかとも思う。
これだけまとまった時間を持つと、amyは重要な発見をする。
Amyがバーを背に泣いていた。
「どうした?」
「ストレッチが完璧に出来ると身体が自動的に動く、それは日野が言っていることだけど、それが今出来た。『身体が動いた』こと、本当にそれは気持ちの良いことだと気付いて感極まったのだ」と。
先日、校内のカフェで、amyが武田さんと話していたのは、「身体が緊張するのは、今やるべきことに集中できず、次の事次の事と頭が動いている時だと気付いた。日野のレッスンを受けていると、自分自身の深いところを見つけ出してくれるので本当に有り難い」というようなことだった。
素晴らしい気づきだ。
もちろんそれは、amyがキャリアがあるので気付くことで、若い人達やキャリアのない人には無理だよ、余程感性の良い人なら別だけど、誰でもそうならないことを話した。
Arabesqueの足がどんどん良くなっている。
自然に上がり、自然に下りる、そうとしか言えない感じに見える。
そんな事を若いDancer達に早く教えたいという。
Balletが硬いものだと信じている人達に、実はそうではなく、柔らかく伸び伸びしたものだと伝えたいとも。
よくよくBalletの話を聞いていると、それこそ型はあるが、どうすれば、というのは無いという話だ。
であれば、本当に今回のワークが完成すれば、故障や壁にぶつかっている多くのDancer達に役に立つ教則本になるだろう。
明日も整理だ。

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