上っ面を撫でるのは誰でも出来るが

ワークショップにしても、医療関係者の為の「明鏡塾」にしても、伝えている事は、巷にある「今直ぐ出来る・役に立つ」ではない。
もちろん、古今東西そんなものは、ある筈もない。
語学にしても同じだ。
私のヨーロッパでのワークショップを企画してくれているレオさんの奥さん。
彼女はフルーティストだ。
ベルリンの交響楽団に籍を置きながら、フランスに住んでいる。
当初ドイツで永住権を取る為にドイツ語が必須だった。
それを振り返って、音楽をするよりも難しかったと言っていた。
そして、フランス人と結婚したから、今度はフランス語だ。
私がフランスでワークショップをやっている時、ずっと教科書を開いて勉強をしている姿があった。
その介あって先日、無事フランスでの永住権を取得した。
同じように、音楽よりも難しいとの感想だ。
自分が日常で即必要とする言葉でさえ、相当の努力や工夫がいる。
私がパリで、クロワッサンを一個買うのは簡単だ。
しかし、直ぐにできる事、直ぐに役に立つと広告している事などその程度だ。
例えば「触れる」という行為。
これは私のメインテーマのようなものだ。
誰でも触れる事は出来る。
しかし、本当か、と問う。
大方は、触れているような手の形をし、確かに何かを持ったり触ったりしている。
がしかし、それは「触れる」ではない。
先に言ったように、「触れているような手の形を、何かに押し付けているだけ」である。
というような、ことが見えるようになってくる。
また、触れられることでの違和感を明確に感じる。
という相手側の反応がある時、それは「相手に触れてはいない」と判定する。
とした時、その「触れる」は、確かに触れるという言葉で、誰でも知っているし日常的な行為の一つだが、同じではない事が分かる。
そんな「触れる」があり、その触れるは身体にも精神にも影響を与えるという事を知る。
そうすると、益々「触れる」は遠のいていく。
しかし、私達は死ぬ迄「触れる」から逃れる事は出来ない。
であれば、相手に違和感を与えない、精神に悪影響を与えない「触れる」を獲得することが必須だと考えないだろうか。
東京ワークショップは9月16日からです。
https://www.hino-budo.com/workshop-schedule1.htm
「明鏡塾」は9月5日です。
そろそろ「明鏡塾」の二期生は定員が一杯になります。
お申込みはお早めに。

http://realcontact.jimdo.com/

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