実力が上がっている
「明鏡塾」も3回めが終わった。
丁度半分である。
回を重ねる毎に全員の集中力が高まる。
そこには、何に注意して何をどうするか、とう作業そのものがあり、それをすることで何を得るのか、という明確な指針、具体的な指針があるから、結果としての集中力を生み出しているのだ。
そのことにより、稽古の場所はそれこそまるで大自然そのものの空間となる。
空気が音を立てるくらいに果てしなく澄みきり、小鳥のさえずりが聞こえてきそうな感じがする。
それが意識の働きである。
「そんな気がする」のではなく、そうなるのだ。
それは余程鈍い人ではない限り体感できる。
人の純粋な意思は、そういった空間を作ると同時に、身体そのものを変化させるのだ。
それが、ジャンルを問わず治療する側、治療をサポートする側の基本的必要能力である。
3回目ともなると、それくらいの集中力が付いている。
だから、自分では無自覚なのに被験者に作用するのだ。
巷には「スキルアップ」に関連した色々なコピーが溢れ、それに振り回され流人が多い。
そこには「安易に・簡易に」という自分自身の欲があるので、まんまとそこに引っかかる。
それこそ、高価なツボや様々な詐欺に引っかかるのと同じで、この自分の内にある「安易に・簡易に」という磁石が引き寄せるのと同じである。
武道での技術では、私も「安易・簡易」という。
但し、そこにはプラス猛烈な時間が加わる。
それさえすれば、身に付くからだ。
猛烈な時間というのは、1年かも10年かも知れない。
それは自分の実力や目的に見合った時間だ。
自分がやろうとしていることの質のレベルに比例するだけである。
もちろん、「明鏡塾」で指導している事、知って欲しい事も全てこれだ。
いわば、自分の仕事に取り、人生にとり重要な宿題提供をしているのである。
色々なジャンルの医療や治療関係の人が、高いレベルでリンクするようになれば、病気で苦しんでいる人がどれほど楽になることか。
そんな夢を実現したい第一歩であり、高い志を持つ人がより高い志を現実のものとしたい第一歩。
それが「明鏡塾」である。