春のようなフランクフルト

最後はグラッパ!もちろん一気飲み。
直前に少し味見をすると「こらあかん」テキーラという感じだ。
「乾杯日野!」これは効いた。
ワークショップを終えて、イタリアンレストランでパーティを開いてくれたのだ。
最後のワークは、気が付けば7時だった。
例によって、全員が一人一人に「ありがとうございました」だ。
この儀式はフォーサイスカンパニーでの初めてのワークの時に始めたものだ。
「日本式だよ、一人では稽古が出来ないだろう、他人がいるからこそ、一緒に稽古が出来るから自分も相手も成長するのが分かるだろう。だから、皆が皆にお礼をしよう。そして、相手の役に立つようになろう。相手の稽古が捗る自分になろう」と話をし始まったものだ。
皆、その事に心を動かした。
お互いが正座し向かい合う姿は、ほんとに美しかった。
10年経った今、ファブリズもシリルも皆10歳年をとっているが、お互いに礼をする姿に当時の彼らが蘇った。
最後のワークのリクエストは、色々あるが結局は「関係性」に尽きた。
まずは、足のねじれ、それを確認するための骨盤と膝との関係等々、「どうやって実現していくのか」つまり、考え方と検証法を改めてやった。
言葉と実際の間をどう埋めるのか。
幻想に過ぎない言葉と、実際化出来る言葉との選り分け。
こういった事は、全部私自身の実体験から生まれているものだから、どこから突っ込まれても答える事が出来る。
もちろん、答える私自身が勉強になるのだが。
2年間のブランクはあったが、再び彼らに会えて良かった。
私自身の検証が思う存分出来たし、彼らの感性の素晴らしさを再認識出来た。
昨日も書いたが、本当に彼らの為の日野身体理論かもしれないとつくづく思った。
フォーサイスカンパニーとしては、もう二度と会えないが、また皆と会える機会が有ることを期待する。
ライリーやファブリーズは3月に日本でワークショップをする。
そこでまた会える。
アマンシオ達は公演で来るという。
皆フリーになるから、忙しくならなければ生活が出来ないのだ。
シリルが「リアルな現実になった」と喜んでいた。
そう言えば、シリルが初めて私のワークに来た時は25歳だった。
今日は皆のリクエストで、フライトの時間まで番外のワークをすることになっている。
昨日の雪とはうって変わって晴天だ。
先ほど、パンを買いに外に出たが、暖かくて「春」が目の前に来ている事を予感させてくれた。
ここフランクフルトの街は、パリと比べてのんびりしている感じがする。
道路の広さや地域のかげんかも知れないが、ボーっと商店街を歩いていられるのが嬉しい。

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