フォーサイスカンパニー3

昨日の夜は白身の魚のコロッケ。
コロッケというよりも薩摩揚げのような感触。
食事を早々に切り上げて部屋に戻った。
風呂を熱めに入れ芯から冷えている身体を温めた。
バスタブが有るのはほんとに有り難い。
その御蔭で、朝5時頃までは眠れたから、5~6時間は寝ただろう。
例によってパン屋が空くのをまって、プリッツエルと日本の揚げパンに似ているパンを買った。
それはラズベリーの揚げパンだった。
「朝からこれかい」、と自分に突っ込みながら、オレンジジュースとコーヒーで朝食を済ませた。
今日の朝は、胸骨と肘の関係性から入った。
そして定番の後ろからの羽交い締め。
こういったきちんとストレスが掛かる稽古をしなければ、そのことが本当に出来ているのかできていないのかが分からない。
何も言わずに、皆は直ぐに稽古にかかる。
始まると組んだ相手同士で、アドバイスの仕合をしながら実現へと進んでいく。
やはりシリルの感覚は良い。
だから、質問も皆とは違って深いところを聞いてくる。
答えは動きで見せる。
それが彼には一番なのだ。
たった一日しか経っていないが、カンパニーの連中はそれぞれに開かれてくるのが怖いくらいだ。
これだから彼らとのワークが楽しいのだ。
彼らの成長や変化が、私の何かを触発してくれる。
それが、その場に必要なワークや、新しいアイディアが生まれるのだ。
ゲストに日本人ダンサーが数人いるが、こちらは何一つ変化も成長もない。何が違うのか?
お昼は、安藤さんが部屋で玉子丼を作ってくれた。
お腹に優しい食事は外国では一番嬉しい。
昼からは足から胸骨への連動で全身汗まみれだ。
足の親指から胸骨へはどう繋ぐのかと質問が飛ぶ。
「繋がったら分かるよ、それを発見するのが稽古だ」
ティルマンもシリル他最初から私のワークを受けている連中はニッコリ。
舞台で必須の関係性についてのワークに徐々に入っていく。
手のひらでの誘導、羽交い絞めに対しての突き。
手のひらでの誘導は、これまた定番の勘違い組が二人で楽しそうに動きまわる。
しかし、カンパニーのダンサーの凄いところは、そういった雑音に我関せずだ。
黙々と、二人で意識の変化の探りあいをしている。
その空気感の違いを感じ取れない「楽しい」組。
馬鹿か?
とりあえず、周りの意識に気づかない奴は、舞台に上がるな。
安藤さんもキレそうになっていた。
あっという間に6時になってしまった。
しかし、ダンサー達のコンタクトの強さは秀逸だ。
それが空気の密度を増す。
私がかすかに気配を変えるとキャチする。
意識の変化をキャッチする。
これは、2005年からカンパニーのワークでは定番中の定番だ。
これをするためには鋭い正面向い合いがいる。
そういえば、当初から向かい合えない人はこのワークになると姿を消していたことがあった。
夜は安藤さんの部屋で「おかゆ」。
梅干しとおかゆでまったり。
話し込んで、気がつけば12時を回っていた。
急いで部屋に帰り、そのまま寝た。
お陰で目覚めは6時30分。
今日は、昨日の続きから正面向い合いだ。

Follow me!