身体のマジック
●昨年に続き、二度目になる大阪での講演会です。
「人生を生き抜く智慧・達人の真髄はコロンブスの卵だ」
笑いますよ!
会場の都合でそろそろ満席です。お早めに申し込んで下さい。
10月26日
http://ilt.jp/extra01/entry.html
●おまたせしました。東京教室が10月5日より再開します。
https://www.hino-budo.com/tokyo.html
●秋の「武禅」11月1,2,3日受付開始しました。
https://www.hino-budo.com/buzen4.html
フィンランドでは、ガタイの良い若者たちがいた。
身長はさほど高くは無いが、身体がしっかりしている。
多分175㎝くらいだが、体重は共に100㎏を超えている。
肥満ではなく、筋肉と適度な脂肪だ。
その若者達に羽交い締めにさせてみたら、肋骨がミシミシと音を立てるくらいの感じがした。
私がオーバーに「ギャー」というと、「すみません」と謝るくらい良い青年たちだ。
素直な笑顔がこちらの気分まで明るくしてくれる。
それくらい力一杯で、私を締めさせ、そこから抜け出すと「????」の顔。
これがまた楽しい。
若者達が代わる代わる私を締めては「????」だ。
「マジックだ」と皆が唸っていた。
しかし、それが「身体技術」だ。
シンプルな形式が、内的な技術を修得するのに一番適している。
と同時に、自分たちが思っている身体は、文字通り「思い込んでいる」身体で、本当の身体のことではない。
だから、自分の思っている身体、という固定観念を壊さなければならない。
こういった場合、つまり、武道であるとか、様々なスポーツ、ダンスや芝居と言った時に使う「身体」は、日常的な、あるいは、今現に生きている自分自身の事ではないのだ。
しかし、実際には現に生きている自分自身としての身体だ。
何を言いたいのかというと、筋肉の力や、クセだけで動いている身体の運動を取り出して「技」だというのは、間違いだということだ。
そうではなく、そこには感情もあり、精神もあり、生理的な反応や反射を起こす身体、つまり、人間総体が武道やスポーツ、ダンスや芝居をしているということなのだ。
そこから言えば、この羽交い締めから抜け出すのは簡単だ。
それらを使えば良いだけだからだ。
「自分の身体を知ってほしい、自分の身体を使うということ知ってほしい」
そんなテーマで、フィンランドのワークショップを行ったのだ。