あたたかい気持ちに

フォーサイスカンパニーで活躍していたダンサーのヤニス。
今は、フリーランスになり、振付や自分の作品、またクラシックバレエを教えている。
そのバレエ教室のタイトルが素晴らしい「BUDO BALLET」という。
彼がフォーサイスカンパニーにいる時、私のワークに驚き単身来日、個人レッスンを受けに来た。
ヨーロッパに帰り、試行錯誤の中で私のワークを使うと、子供達のバレエの技術が大幅に向上する事を発見し、その普及に努めているのだ。
それは、同じくエイミーもマーツも、私のワークを展開してくれている。
来月4月のアムステルダムのワークショップには、そんなダンサー達が集まることになっている。
皆がやりたいけど出来ない事を稽古したいのだ。
それが「関係性」だ。
舞台でのダンサー同士の関係性、そして観客との関係性。
これらをどうにかして身に付けいのだ。
この関係性には、絶対必要なのが、相手との「対峙」であり、その事によって起こる「同調現象」だ。
皆は優れたダンサーだから、段取りで同調のように見える事を知っているし、それは殆ど完璧にこなす。
しかし、本当では無い。
その事も、身体で嫌という程知っている。
だからこそ、本当を身に付けたいと切望するのだ。
もちろん、それは役者にも必須の事だ。
それは、その事を知っている役者は切望する。
それができたら、その周りの人も巻き込まれ、暖かい気持ちになるのだ。
と書くと、それは舞台のもので一般日常生活には関係が無いだろう、と思われてしまう。
しかし、そうではない。
日常にこそ必要な能力、人生にこそ必要な能力なのだ。
方法ではなく、能力だ。
ただ事に当たって難しいのは、私達は、自分なりに判断したり、固定観念を持っていたり、色々と考えてしまうクセがあることだ。
例えば、人と対峙した時、相手と向かう意思だけになると、その事、つまり、関係性は無条件に現れるのだ。
しかし、そこに「どうしたら良いのだろう」とか、「この人は私のことをどう思っているのだろう」というように、意識が現れ散漫になると、たちまち関係性は姿を消すのだ。
と文章で読むと、難しそうだけど出来そう、と思えるだろう。
もちろん、皆にそれが出来るようになって欲しいのだ。
そうすると、本当の関係性が人と出来るので、判断等とは異なった、それこそ関係が生まれるからだ。
自分が誰かと関われ、その周りの人が暖かい気持ちになったとしたら、どれほど素晴らしいことか想像して欲しい。
京都のワークショップでも、ここは色々な方法を使ったワークをする。
今週末からの「武禅」は、このワークだけに特化した合宿だ。
今回参加する一人に、先日男児が生まれた。
だから、参加を心配していたのだが、奥さんからは「絶対に行きなさい」と言われたそうだ。
この彼は、前回の武禅で、大きな気付きがあり、それこそ大きく成長し、それが奥さんに見え「あんた、どうしたん?」という劇的な事があったからだ。
4月28.29.30.5月1日京都ワークショップ
詳しくは
https://www.hino-budo.com/2014KyotoWS.htm

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