美しいからだを作る

京都でのワークショップのことを考えている時、ふと「美しい身体」というのは、どういう身体だろうと考えてみた。
最大公約数的に考えてみると、余計な力みのない状態になれば、誰もが美しく見えるし、実際に美しい筈だ。
余計な力みというのは、自分自身の思い込みの表れでもあるし、何かに囚われている状態でもある。
もちろん、単純に姿勢が悪いというのもある。
まず、それらを取り除けば、誰もが美しいく、そしてしなやかで強い。
つまり、美しい身体を作るには、身体トレーニング的要素もあるにはあるが、それよりもそういった内面の事が大事だ。
今回の京都でのワークショップは、烏丸四条ということで、その昔、近くの先斗町で働いていた頃を思い出した。
先斗町歌舞練場のほぼ向かいにあった喫茶店だ。
だから、芸子さんや舞妓さんの素顔と、常に接していた。
衣装を着飾っての美しさではなく、素顔の美しさに圧倒されていた。
その人達は、一人の例外も無く習い事をしている。
だから所作そのものが美しい。
何も分からない時は、そういった習い事の厳しさが、美しさを作ると思っていた。
もちろん、それがゼロなのではない。
そういった人達の持つ自意識や、職業の自覚や誇りが、美しさを作っているのだと、後年気付いた。
それは、習い事を通して身に付いたり、先輩やおかあはんと呼ばれる、大先輩達に口うるさく注意され身に付いていったものだ。
その自意識や自覚、誇りからは、力みは生まれないのだ。
舞妓さんにいたっては、そうとう重い衣装を身につけている。
冬場だと着物や帯、履物まで一式で20kgを越すそうだ。
まるで甲冑だ。
であれば、身体に力みなどあれば、その衣装で舞ったり、花街のお茶屋さんを行ったり来たり出来ない。
身体に力みが無い、つまり、自分の生活や仕事にとって余計なことは頭に無い、という状態だということだ。
身体的に言えば、そういった窮屈な衣装が、身体から余計な力を抜かせ、姿勢が出来上がっていったのだ。
ワークショップでは、そういったものの考え方から、美しさのベースになる、力みの無い身体になる胸骨操作等を行う。
京都ワークショップは4月28.29.30.5月1日です。
四条烏丸「KAIKA」で行います。
詳細が決まり次第webでお知らせします。

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