囲みを壊せ
囲い込み状態というのを、日本人はよく作る。
ジャズをやっていた時は、それこそ一匹狼のようなもので、自分のプロジェクトを作ったり、他のバンドに参加したり、とにかくフリーで仕事が出来た。
そのノリで武道の世界やダンスの世界と接したら、とんでもない閉鎖社会だという事が分かった。
もちろん、オープンな先生方もおられるが、大方が閉鎖状態だ。
武道などは、その流派独特の事が沢山あるので、オープンがよいとは限らない。
それ以外であれば、生徒や選手が上達するのなら、また良い成績に繋がるのなら、どんどん良いものを取り入れるべきだ。
それこそシェアすれば良いのだ。
ワークショップを重ねる内に、ダンスの先生方ともお知り合いになった。
もちろん、先生方だから他人のワークショップに生徒で参加するのは、相当勇気の要ることだ。
きっと、それ以上に好奇心の方が、勝っている素晴らしい人達だということだ。
そんな先生方は、ご自分の生徒も連れてきてくれる。
そういった先生の生徒さんは素直で変なクセは無いのが共通する。
「良い先生に習っているね」と生徒達に運の良さを教える。
愛媛でダンススタジオを経営し、活躍する通称丸ちゃんも、先生にオープンなスタジオにしろ、と教えられたそうだ。
日本では、まだまだ少数派だが、そういったオープンな先生方もいる。
それは、きっとどの世界でも同じなのだろう。
その意味では、外国でのワークショップは楽しい。
多種多様な人が受講してくれるからだ。
日頃交わらない人達でも、私のワークを通して友達になっていく、付き合いが生まれる。
これ程嬉しいことはない。
もちろん、主催者は「こんなワークショップは、きっと世界で初めてです」と喜んでくれている。