超能力者は
「超能力」と聞けば、誰しも人間離れした能力、科学では解明できない能力だと想像する。
マジックか、はたまた超能力か。
スプーンが曲がったり、切れたり、何も無いところからお金が出てきたりと、様々な奇跡を見せてくれる。
そういった書籍も沢山ある。
だから、という事ではないが、人は「超能力があれば」という夢を見る。
それは子供達に限ったことではない。
それは楽しい夢だ。
もしも空を飛べたなら。
夢の中では空を飛んだり、落ちたりすることもある。
「空を飛びたい」という夢が飛行機を生み出した。
それこそ超能力ではないか。
しかし、それに飽き足らない人もいる。
飛行機は計算の産物であって、科学で解明できないものではないと。
もちろん、そういった事だろうが、私は飛行機の発明を超能力だと思う側の人間だ。
熟練の大工さんが、3ミクロンという、向こうが透けて見えるような、鉋くずを出す。
ハワイにある天文台の巨大レンズの磨きは、職人さんの手だ。
これも何ミクロンの誤差を手で探し出し、手で調整するのだ。
私は、そういった事の方が、超能力だと感じる。
但し、それらは、何がしかの研修を受けたからといって、身に付くものではない。
そこに相当数の年月と工夫が必要だ。
研修を受けて出来るようなことは、その程度のものだ。
これらの技術を獲得しようとすれば、思考も感情も、とにかく人の全部で向かっていかなければ、到底実現しない。
それこそ究極の人間技だ。
もちろん、それは世界のトップアスリートも同じだ。
みんな超能力者だ。