見様見真似の勝利

昨日の大阪「身体塾」教室に、久しぶりに最高齢者の女性が顔を見せてくれた。
71歳だ。
もう、20年近くのお付き合いで、動画「ババコロガシ」の当人だ。
縦系の連動を見様見真似で取り組んでいた。
不思議なことに、若い人よりも、飲み込みが早いのだ。
勘所を押さえるのに長けているといえるだろう。
その女性と、若い人達を何時も見比べる。
どう見ていても、見様見真似だ。
しかし、若い人や男性の多くは、見様見真似ではなく、言葉を用いて自分の幻想や考え方に当てはめようとしている。
だから、殆どが出来ない。
出来た風にはなるが、勘所を外しているので、本当には出来ない。
その女性と若い女性が組んで取り組んでいた。
一寸した形の間違いを指摘し見ていると、何とはなしに出来上がっていった。
で、それの応用として、後ろに回した両手を、後ろから掴み、持ち上げられている両手を上に上げる、というのをやった。
もちろん、腕の力では上がらないが、縦系の連動から肘に繋がっていれば上がる。
その女性と若い女性の組は、何度かの試行錯誤でできるようになっていった。
男性達も出来た風にはなっている。
そこで、その最高齢の女性が、男性の両手を後ろから掴ませた。
楽々と上がる筈だが、ピクリともしない。腕に力が入るから、高齢の女性の力と言えど、力が衝突し上がらないのだ。
もちろん、強引に腕力を使えば上がるが、そうしたら稽古にはならない。
それを男性も分かっているから「あかん」とギブアップ。
どうして勘所を外すのか、というと、自分の幻想や自分のクセを当てはめているので、勘所など見えてこないからだ。
似て非なるもの。
そのものが出来上がるだけなのだ。

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