美しい動きは

9月に行った東京と岡山のワークショップをまとめました。
写真も沢山ありますよ。
「お知らせ」の中に入り口があります。
https://www.hino-budo.com/index.html

胸骨は身体運動の要である。
ということを発見したのは、30年前にさかのぼる。
そこから、身体全身の繋がり、や連関連動を模索していった。
それは、何よりも昔日の達人達は、もしかしたら結果として、こういった有機的な繋がりを持つ身体運動をしていたのではないか、という仮説を立てたからだ。
年老いても若者に負けない、というのは、いくらでも逸話に残るが、自分の道場でのやり慣れた相手以外に、実現することは実際問題難しい、のではないか?と思ったからだ。
様々な検証を重ね、もちろん今でも検証途上だが。
もしかしたら、間違っていないのかもしれないと思っている。
この胸骨操作が身体の要という仮説は、意識的な働き、無意識的な働き、精神的生理的心理的、とにかく、身体そのものの「人」の身体運動、というところまで深まり広がってしまった。
だから、完全にエクササイズの領域を超えてしまっているのだ。
つまり、身体を動かすエクササイズではなく、身体が動いてしまう技術になったということだ。
もちろん、この先どうなっていくのかは、進化の途中なので全く想像は出来ないが。
動いてしまっている運動はどれをとっても美しい。
しかし、動かしている運動には力みや幼い意識だけが見え、美しいとかいう範疇にはない。
むしろ滑稽だ。
動画サイトでは、「お前の幼い自意識が身体を動かしているやんけ」突っ込みを入れるものが沢山ある。
そういったことが見える視点も、自動的に身に付いていく。
だから、人全体の技術なのだ。
胸骨を操作することが背骨の運動を誘発し、それが骨盤へ連動される。
同じように、胸骨操作から肘、あるいは膝へ繋がる。
こういった身体運動の根幹を鍛えておけば、あらゆる運動形式を進化させることが出来る。
当然、表現という世界では、非常に有効な鍛錬だ。
当然、この技術は難しい。
そこには「感覚」という、もっともやっかいな能力が必要になるからだ。
その能力だけが、この技術を獲得する鍵になるのだ。

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