何でや?

「こいつは、きっとものになる」と直観し、徹底的に鍛える。
それは、私が中学生の時、体操クラブの後輩達を見ていて思ったのが最初だ。
小学生で公園で遊んでいる子達を観察していて、いわゆる、すばしっこい子や、目が光っている子(無意識的に選択)。
そんな子達に「中学に入ったら体操クラブに入れよ」と勧誘したものだ。
中学に入ったら、私に言われたように体操クラブに入ってきた。
その子達は、クラブ全体の練習とは別に、私たち選手が特別メニューで教えた。
中1といっても、まだ小学生だ。
メニューがきついから泣く子もいた。
でも全員食いついて来た。
その練習の成果は直ぐに出た。
秋の新人戦では、全員種目別で優勝したり3位以内に入賞した。
その意味で、直観は間違っていなかった。
しかし、その直観が徐々にあてにならなくなった。
体操から10年後、ドラムを教えるようになった。
そこで、出会う人はやる気も目も生き生きとしているのに、大方が途中で「止めます」となるのだ。
「どうして?」
それは、練習が過酷だから耐えられないのだ。
一日も早く、誰よりも早くプロでバリバリ行けるようにと、メニューを作る。
しかしどうも、人はそうは思っていないらしいのだ。
競い合って自分を高める、というのは苦手なようだと分かってきた。
誰も宿題をやってこない。
「自分が出来るようになる」というのを忘れてしまったかのようだ。
それよりも、うだうだと時間を消化するのが好きなようだ。
How toを知りたいのに、それを教えてもやらない。
やり方を知れば、一足飛びに理想を手に入れられると思っているようでもある。
大体、その頃、37.8年前辺りから、そういった人が増えている。
どうも、自分の能力を開花させるのが、嫌な人が増えているようだ。
愚息(36歳)が和太鼓のチームを作り、徹底的に練習をする。
そうすると辞める。
体験的に、大体そうだろうと合点がいく。
もちろん、そうでは無い人もいるだろうが。
ダンサーなどパフォーマンスをする人達と出会う機会が多くなったが、ジャンルが変わっても同じだ。
やらない。
だから、ドラムの時代からよく言っているのが
「今の時代は、目茶簡単な時代やで、一生懸命に練習する人間が少ないのだから、直ぐに上に上がれるようになるから。一生懸命励む人が多ければ、難しいけど今なら行けるよ」と。
それは何時終わるのだろう。
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