関係を築く

アレフレッド・ヒッチコックの名作「裏窓」。
パリの知人の部屋や、都市部に住む部屋に招待されると、煙草を吸うのに困る。
たいがいは窓を開けて頭を出し吸う。
一寸したベランダのあるところは、そこに出る。
ホテルでも同じだ。
ベランダに出ると、たいがい同じように外に出て吸っている人がいるのを見る。
都市部の道路は狭いから、まるでその映画「裏窓」を思い出す。
向かいのアパートでも、こちらのアパートでも。
スウェーデンや、フィンランドなどは、太陽の日照時間が短いせいか、どの部屋も窓が大きく、カーテンを閉めていない。
だから、「裏窓」そのままだ。
別に覗き趣味は無いが、見るともなしに見る。
この光景は昔から面白いと思っていた。
同じ間取りの部屋がそこにある。
でも、住んでいる人達は全く違う。
共通の時間はあるにのに、その一部屋一部屋の時間の流れは全く違う。
その状態が一目瞭然だからだ。
人が違えば、全ては違う。
そんなことを教えてくれる。
それはまるで他人の脳みそを見ているようだ。
また、自分の頭の中のような感じもする。
自分の考えようとしていること、あるいは、やっている作業とは全く無関係の幻想が、頭の中を飛び回る。
そんな感じもする。
人が集まるのは面白い。
「裏窓」になるからだ。
たとえ同じ時間を共有していても、それぞれの頭の中こころの動きは、同じではない。
親子でもだ。
その事を、骨の髄まで浸透させる必要がある。
その上で、始まるのが人間関係だ。
教室やワークショップでは、必ず他人と組んで稽古をする。
そこでのやりとりが、関係を築く稽古になるのだ。
自分の言いたい事しかお互いに言わない。
それでは話にならない。
しかし、そこに中々気付かない。
それを第三者的に観察すれば、誰にでも分かる。
そういう重要な事も含んでいるのが、京都のワークショップだ。
後17日。
■5月2.3.4日は京都での3回目になるワークショップを開きます。
https://www.hino-budo.com/index.html
「お知らせ」からリンクしています。
■ 9月13,14,15,16,17日、定例の東京でのワークショップが決まりました。
場所も、何時もの新木場マルチスタジオです。

詳細は後日webページで

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