瞑想、迷走?
外国では、よく瞑想をしているが日野はどうだ?と聞いてくる。
日本ではさほど瞑想をしているか、とは聞かれない。
もちろん、人にもよるだろうが、外国では多い。
言葉文化の国が多いから、雑念が頭の中を駆け巡っているのだろう。
外国でそのことを質問された時、決まって言うのが、型をやっている時は瞑想状態と同じだから、わざわざ瞑想だけを取り出してやる必要は無いと。
また、相手と対峙している時も同じだ。
多分、人と対峙している時の方が深いと思う。
アメリカの特殊部隊の人達が、どれほど訓練されているのか、という検証番組を見た。
例えば、狙撃手は砂漠等で標的を待ち、それに狙いを付け撃つ。
砂漠の温度は50℃以上だ。
その状態で地面に伏せて待つ。
その時に狙撃手は地面に身体が付いていることで、自分の心臓の鼓動を感じる。
そして、その鼓動の隙間に引き金を引くそうだ。
気温が50℃になると、体温が1℃上がるそうだ。
そうすると、心臓から筋肉から身体全体が異変を起こす。
それを完全にコントロールしてしまうのが狙撃手だ。
色々な機器を身体に取り付け、データーを出す。
そうすると、極限状態でありながら、身体の生理的な機能までコントロールしていた。
完全にリラックス状態だ。
脳波も安定し何事にも動じない。
実験だからと、ジャングルでの戦闘を想定して、タランチェラやゴキブリ、いるはずのないサソリや、蛆虫などを大量に兵士にぶっかけた。
それでもデーターは安定していた。
また、空軍のパイロットは、宇宙飛行士の訓練用の四方八方のグルグル回るマシーンの中に入り、9分間振り回された。
外部から色々質問されたり、集中を妨害するのだが、ケロッとして完全にリラックス状態になっていた。
もちろん、データーは安定していた。
もちろん、この人達は訓練を積んだエリート中のエリートだ。
しかし、共通していることがあった。
それは、やるべきことに集中していたことだ。
今、やるべきことだけに意識が向いているのだ。
つまり、やるべきことにだけ意識を向けることが出来たら、それは瞑想状態と同じで、しかもそこには動作も行うし、会話も楽しんでいるという、殆ど日常状態だということだ。