屋根修理
屋根の修理をしなければいけない、と思いつつ、延ばし延ばし。
昨日から足場を組み、今日は屋根を壊しにかかった。
台風が来ているので、明日中には雨が降っても良いという状態にしておかなければならない。
しかし、今日は何回足場を登ったり降りたりしたことか。
足が痩せない原因はこれだ。
しかし、よくこれだけ修理のしにくい家を造ったものだと、我ながら感心する。
六角形は確かに強いし、雰囲気も良い。
ただ住み難い。
家具は全部四角の家に合うように出来ているからだ。
デッドスペースも沢山出来る。
作るとき、何よりも材料の無駄が沢山出た。
材料は全部直角で、こちらは全部60度。
裏表使える材料なら問題ないが、裏表使えないものの方が多い。
それと丸太組みは日本には不向きだ。
ということは、建ててみなければ分からない。
特に雨の多い熊野の山では最悪だ。
旅人は、「素敵ですね」と口を揃えて言うが、メンテナンスが大変なのだ。
「私も建てたいな」という人には、絶対にログは薦めない。
一寸勉強して、土壁にする方が絶対に良いという。
雨の少ない乾燥している土地なら、ログも一興だが。
屋根を壊しながら、「これなら10年かかるよな」と独り言。
丁寧に作り込んでいるところは、ほんと壊しにくい。
10年の歳月は、大工見習いから、大工中習者くらいに腕を上げている。
だから、屋根など中盤くらいに作ったところは、結構手が込んでいるのだ。
もちろん、今ならもっと単純な作りで、強度を持たす建て方を考えられる。
工夫の体験というのは、10年の時間を無駄にはしてくれていない。
色々考えられるようになったからだ。
基本的に風の方向を考え強度を考えたのは、相手の力の方向ということを考える一番大きなキッカケになっている。
私にとっては、全部勉強だ。