人は第一印象で
例えば、武道で新しい形を覚えるとする。
その新しい形を見た瞬間、人は自分の好みの部分を選んでいる。
つまり、第一印象だ。
そして、いざ繰り返しの稽古をしていくと、その好みの部分だけに焦点があたった動きになる。
全体として、真っ白の目で捉えるのではなく、自分の好みの部分にだけに焦点があたっている、ということには誰も気付かない。
稽古が進み動きとしてざっくり出来た頃、全体としてのイメージなり流れなりを指導するが、その時には、もうすでに手遅れ状態だ。
つまり、全体のイメージや流れを取り込める状態ではなく、自分が焦点を当てた部分のみを助長することになるだけになっているのだ。
そこで、その部分を訂正するが、残念ながら余程自覚しなければ訂正は出来ない。
そういった姿を見ていて、人は本当に自分の持つ観念や思考方向、好みでしか、物事を捉えていないのだとつくづく思う。
ワークショップや教室では、そのことを口酸っぱく話をするが、その話は昨日の「思い出」として、脳に記憶されているだけだ。
となると、人は人に何を出来るのか、とつくづく考えてしまう。
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
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