丸める・反る、と言う言葉
「丸める・反る」胴体力として発表された、故伊藤昇先生の言葉だ。
もちろん、「丸める」も「反る」にも著作権は無いし、日常的に使われる言葉だ。
しかし、その言葉を身体操作に当てはめた時には、伊藤先生の考え方が映し出される。
私が使う「骨盤」というのは、伊藤先生が使っておられた言葉だ。
生前、伊藤先生に「伊藤先生、骨盤という発想の方が分かりやすいので使わせて貰いますよ」と、その言葉を使うことに許可を得た。
もちろん、骨盤などと言う言葉は、誰の許可も必要無く使える。
しかし、身体操作を考える過程があり、辿り着いた言葉を共有した時、その言葉は巷にある言葉では無くなる。
という感性やプライドが、言葉の価値を作るのだ。
話は一挙に飛ぶが、極論をすれば、伊藤先生は骨フェチだ。
在りし日に「日野先生、この足の骨からどれだけ力が出ると思います?」と、解剖図を見ながら嬉々とされていたのを思い出す。
そこから「丸める・反る」は生まれたのだ。
その解剖図が収まった本は、私の本棚にある。
私も武道の身体は、骨から考えていった。
但し、伊藤先生のようにパーツではなく、骨格としてだ。
そんな共通認識があるから、お亡くなりになる前
「日野先生、早く一緒に身体のセミナーを開きたいですね」
とおっしゃってくれていたのだ。
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
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