東京ワークショップ

例えば、字を覚え、それを人が見て読めるような形になるのに、どれ程の時間を費やしたのか?
そんな話を、何時もワークショップや教室ではしている。
それは、現代の風潮で、どんなことでも即席で出来るようになりたい、出来るようになれる、と思い込んでいる人が沢山いるからだ。
昨日も、「腕回し」をやって、「これは完璧に出来た」と思っていた人がいた。
「それは全然違うよ、腕回しだけでも、毎日工夫を重ねて大体3年くらいで出来るよ」
と言うと「えええ~」と目を点にしていた。
その場で出来たように感じたこと、その場で出来たように見える事。
それらは、身体に定着し、尚且つその考え方で物事に対応できる。
というのが「出来た」だ。
そういうことを知らないから仕方が無い。
やはり、大方は、自分の上に着る服を変えるようなことが、出来たであり、自分は変わった、自分は成長したと思っているのだ。
ワークショップや教室でも、同じようなものだ。
要は最低10年勝負だということだ。
しかし、日本の伝統的な芸事から言えば、40,50は鼻たれ小僧という言葉がある。
もちろん、そんな高級な事を臨まなくてもよい。
例えば、3日で自分を変えられる、あるいは成長するとしたら、3日で元に戻ると考えるのが良い。
だから、10年かかって成長したとしたら、10年で衰える「かもしれない」と考える。
というような、考え方を持てるのか持てないのか、が、自分を成長させたり、変化させたり、何かが出来るようになる分水嶺なのだ。
9月には東京のワークショップだ。
そこには、毎年来てくれる人もいる。
そういう人が、少しでも考え方が成長しているのを見ると嬉しくなる。
成長には限度は無い。貪欲に自分を攻めていけば、いくらでも成長する。
それが人間だ。
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
https://www.hino-budo.com/

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