逆転

胸骨を操作することで背骨が動く、それをコントロールすることで骨盤が動き、骨盤の動きに素直に付いて行くと膝が動く。
私のところで行っている、ごく基本的な連動の稽古だ。
この動きから肘にも連関させ、いわゆる掴み技を崩す事が出来る。
その他様々な応用が可能になる。
しかし、本当はこの逆なのだ。
私の場合、掴まれた力に対してどう対処すれば良いのか、と多人数掛けの時の疑問だ。
また、昔は刀という武器があり、その状況があった。
で、どうするか、なのだ。
つまり、必要が発見の母だということだ。
何時もワークショップや教室で言うことがある。
例えば、今の「掴まれた力に対して」の動きが出来ても、全く意味が無いと。
それは教室やワークショップの会場だから出来ることであって、本当にそんな状況になった時に出来る筈も無い。
また、胸骨操作を知ったから出来るだけで、今知ったことと、それが身に付いていったり、使えるようになるのは、全く別問題なのだ。
だから、日常的に使える場を持っているかいないか、も鍵になる。
日常的に使える場を持っている人にとっては、知ると言うことが、必要は発見の母的役割を持つから、身に付けるのにもさほど努力をしなくても良い。
努力という言葉を用いなくても、徹底的にやるからだ。
それはダンサーも同じだ。
必然がある人は、応用から考える。
だから基本が深く発展する。
基本が発展する、というのは、応用範囲の広さと比例する。

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