衝動の共有
ベランダに出てタバコを吸っていた。
何気なく空を見ると、ヨーロッパで見かける奥行きのある空の感じがした。
印象派が描いているそれだ。
中学生の頃、よくフランス美術展が京都美術館で開催されていた。
その時目にした印象派の絵に「こんな空が有るわけないやろ」と突っ込んでいた。
しかし、その空はヨーロッパに初めて行った時、目の前に広がっていた。
まさか、空が違うとは夢にも思わなかった中学生時代だ。
初めてヨーロッパの空を見た時、この空を描いた衝動が分かった。
この衝動は、体験しなければ湧かない。
理解ではなく衝動の共有だ。
衝動はこころの動きだろうと思う。
その瞬間こそが関係現象だと私は考える。
「明鏡塾6期」は、明日で終了する。
たった6回の講座で何かが出来るようになる筈もない。
しかし、何かが出来るのではなく、何かを考える糸口、考えなければならないということの糸口は、皆分かったことだろうと思う。
それが財産であり、その人個人が自分を育ませる種である。
何かが出来るようになるのではないが、患者さんとの関係が改善され、そのことで患者さんの改善・回復、あるいは、ご家族との関係が円滑になったと報告を受けている。
その人なりの、現場対応力が出来上がっていっているということだ。
それぞれの個性が際立っていくことだろう。
その個性の違いが出て来てこそ、協力し合えるのだ。
違いがあるから役目の違いも生まれる。
そんな事に気付き、そんな事を大事にしていく医療従事者が、また明日生まれていく。
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