リヨンレポート
リヨンには、マルセイユやトゥルーズ、パリからも来てくれていた。
今年のパリは、今回予定の都合で流れたので、もうない。
座取りから肘、昼食後は棒を使っての肘や縦系の連動を行った。
リヨンはどの地方よりも年齢層が高かった。
居合の先生や合気道、柔道などの先生たちがいたからだ。
皆、目を丸くしながら「身体の使い方」を堪能してくれた。
年齢が高い、あるいは先生ということになると、それなりのキャリアがあるということだ。
だから、出来る出来ないに関わらず理解力は高い。
マルセイユから来てくれていた合気道の先生は、見事に胸骨が動くようになっていた。
聞けば、4年間毎日欠かさずやっているという。
そうだろう。
でなければ、ここまで動かない。
年齢も高いから、余程でなければ続けられない。
その彼は身長が190cmはあるので、よく相手をしてもらっている。
私にとってもよい稽古相手なのだ。
世界柔道で2位になり、その後シニアの世界大会では1位をとっている、柔道の先生も来ている。
彼も柔道チャンピオンだけあって、力も相当強いし身体も動く。
だから、彼も良い稽古相手だ。
殆ど全員の相手をし、私自身の対応力を試していった。
確かに私のグレードは上がっている。
「何が」は分からないが、何よりも頭にくる前に、冷静に話している自分がある。
これは私にとっては奇跡だ。
もしかしたら「明鏡塾」のお陰かもしれない。
今日は、もう一つの基本中の基本、体重移動をやる予定にしている。
年齢層が高く、それなりのキャリアを持っている人が多いと笑いが増える。
自分達が取り組んできた事と全く違うからだ。
キャリアの浅い人は、私のやっていることを比較する材料を持たない。
その分頭の中の想像や言葉を使う。
そうなると、実体のない質問が飛んでくる。
常連の人達や、キャリアのある人は、そんな質問に苦笑する。
そんなパターンが外国では定着しているようだ。
日本人の理学療法士で、オランダでサッカーチームのトレーナーをやっている若者も来た。
彼は、「明鏡塾」を受講する若い理学療法士の先輩だそうだ。
「何でも聞きや」と言ってあるが、有り過ぎて困っているようだった。
そう言えば、お昼休みの後、フランスの指圧マッサージ師が質問してきた。
彼も「明鏡塾」の存在を知っていて、フランスでそのセミナーをやらないのかということだ。
私の言葉が整理できていないから、まだ無理だと言っておいた。
じゃあ、ということで、「触れる」を体感させてみた。
私が触って上げると、「それを教えて欲しい」と目を輝かせていたが、「無理だ」で終わり。
◆東京・夏のワーク・ショップは6月7.8.9.10日
神田道場で行います。
場所の都合で1コマ定員30名です。