沖縄と

沖縄の初日が始まった。
おっと、珍しい顔があった。
思えば、私が初めて沖縄でワークショップを頼まれた時に、出会ったダンサーだ。
だから10年前になる。
当時は、フランス・リヨンのコンセルヴァトワールの学生で、フランス語の通訳の為に沖縄に帰っていた。
私とそのコンセルヴァトワールでバレエを教えているドミニク先生が、時間をずらしてのワークショップだった。
その時と、その明くる年に会い、パリでダンスを仕事としてから1回出会ったキリだ。
だから、今回はそのフランスから帰国したダンサー、カナダ・トロントから帰国したダンサーと海外組が二人いた。
後、常連のバレエの先生達や、その生徒達も集まっていたので、そこだけ見るとダンスワークショップのようだった。
また、県外組も今日、明日と8人程集まる。

今日は、思ったほど沖縄らしさが出なかった。
つまり、静かだったのだ。
明日は気合を入れて盛り上げよう。
打ち上げは、楽しく厳しく盛り上がった。

103歳の書家篠田桃江さんと、先日お亡くなりになった日野原医師の対談を見た。
「私には謙虚さを持ち合わせていない。一本線を引くでしょう、その線を見た時、私はもっと素晴らしい線を引ける筈だ、と考えるのです」
「私は一切進歩はしていないですよ、未だにそそっかしくて、この間もひっくり返ってこちらに入院したのですよ。無駄に生きたものだと思いますよ」
それらの言葉の裏には、本当に何もない。
あるのは確たる篠田さんだ。
「素晴らしい」等という言葉を掛けられる程、篠田さんは軟じゃない。
何人も寄せ付けない凛とした強さがそこにあった。
明日は13時スタートだ。
これを引き摺るか否か。
明日にならなければ分からない。

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