江戸時代の木刀
先日、ある武道具店で江戸時代に使用されていた木刀を購入した。
10数本あり、全ての木刀の切っ先が潰れていた。
先人達は主に「突き」を稽古していたことが伺われる。
木刀どうしのぶつかり跡は、切っ先辺りに多くあった。
古い時代の刀剣も大事だが、実際稽古として使われていた木刀を手にするのは、刀剣以上の収穫がある。
そして、何よりも、木刀は使い古されると薪にするので、殆ど残っていないのだ。
その木刀を構えてみると、そのバランスの良さや柄部分の手の馴染みが良い事に驚く。
木刀だから、それほど丁寧には作られていない筈なのだが、本身の手触りを思わせてくれた。
もちろん、時間を経過しているので、恐ろしく軽い。
反りも美しい。
さぞかし名の有る師範が使っていたのだろう。
そんな事に思いをはせるのも楽しい。