取材に合わせて
火曜日は取材だった。
久しぶりに刀関係の力の出し方だ。
また、相手の攻撃を察知すると同時に攻撃したり、捌いたりを行った。
レンズを通して分からない事は「分からないよ、だから、どう撮るのかを工夫しなければ」と打ち合わせをしながらの撮影だった。
何時も楽しむのは、レンズだ。
つまり、私達は取材されている技をやるのだが、そこにもう一つの目、レンズも敵だと認識しながら行う、これが楽しみなのだ。
というのは、写真なり動画なりを撮ろうとしている人は、間違いなく私や私の相手をしている弟子に意思が向いている。
だから、普通に稽古をしている時よりも、その視線を感じながら行う方が、リアルなのだ。
だから、相手の攻撃の察知でも、カメラマンが「撮る」という姿勢の方がリアルに感じ取れるのだ。
日常、いかに人は何も見ていないかだ。
ただ、目に何かが写っているだけなのだ。