癖から抜け出せない?

道場での稽古を見ていると「人」そのものの勉強になる。
「なるほど」が沢山転がっているからだ。

例えば、動作を行う時「1.2.3.4」というカウントの癖が強固についている人は、どれだけ流れるような動きを要求しても出来ない。
流れるようではあるが、そこに「1.2.3.4」が見え、結局出来ない。

これは以前、フォーサイスカンパニーでワークショップをやっている時に知ったことだ。
世界屈指のダンサーの集団だが、カウントが取れない動きに対応できなかったのだ。
私が単純な動きを見せても、全員が途方にくれた状態になった。
それに私は心底驚き「どうして?皆ダンサーだろう?しかも超一流の」というと笑うばかりだった。

その時は、さほど気にも留めていなかったのだが、道場でそのことに注意して皆の動きを見ていると「1.2.3.4」で鍛えられて来た人は流れない。
いくらその事を理解出来ても、身体に対しての指示の出し方が分からないから、その場しのぎ的には出来た風にはなるが、根本的には出来ない。
もちろん、「1.2.3.4」という考え方と、「動作の全てが1」という考え方は全く相容れないものだからだ。

大きくは「癖」という性質、それを克服する為には、という事を考える、私にとっては良い手本になっているのだ。

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