ここからが正念場

ブルーシートの作業は終わった。
途中で激しい雷雨があり、おかげで涼しい中で作業が出来た。
明日からは本格的に屋根修理だ。
設計図を引っ張り出し、寸法の確認作業。
材料がどれくらい必要なのかを割り出し中だ。

この設計図は、正確そのものだ。
それは設計図通りに建てたのではなく、出来上がってから設計図を書いたからだ。
なんとはなく「こうしよう・ああしよう」という感じで作り上げてしまったから、設計図は後から、ということだ。

もし、これが通常通り設計図が先にあったとしたら、多分、道場は建っていないと思う。
それは、設計図通りに出来る建築技術を持っていなかったからだ。
寸法をいくら正確に測って、材料に墨を打っても、それを切り出せる技術がなければ、設計図は無いも同然だ。
つまり、建築技術を養いながら道場は建ちあがったということだ。

もちろん、それでも墨打ち通りに鋸もノミも使えない。
たった10年しか建築技術に取り組んでいないからだ。

話は違うが、葛飾北斎は自分の絵を描けるようになったのは70歳になってからだという。
90歳で亡くなるのだが、その直前に後5年生きられたら、絵を究める事が出来たのに、と言ったそうだ。
ここが日本文化の深さだ。

であれば、私は71歳だ。
この70歳で、というところは腑に落ちる。
ここからが正念場なのだろう。

次は夏ギラギラの沖縄ワークショップ
沖縄ワークショップ8月10.11.12日

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