何時の間に
「僕は座長の求めているもの以上を出す。これをモットーにおいているので、何としても良いものを作りたい。そうじゃないと、呼んでもらっている意味がない。プロの和太鼓奏者として、「これで良いやろう」というのはプライドが許さない。」
何時の間に、こんな事を言えるようになったのだろう?と思う。
実際は「何時の間に」ではない。
それ相応の時間を経過して生きている。
息子も42歳だから当たり前だ。
その経過の中には、様々な体験の蓄積がある。
そんな事を改めて認識させてくれた言葉だ。
親は子供を子供だと勝手に思い続けているから、外の姿はまるっきり見えないし見た事がない。
私に限って、とこれまた普通に思っているのかもしれない。
しかしこの言葉は、まるでドラマー現役の時の私だ。
その気概を持っているから、ショーを展開するタレントさん達から喜ばれた。
ジャズ云々ではない。
逆にジャズといった時、そういった関係が見えない。
だから、「これは違う」になっていったのだ。
まるで、クラシック音楽のような演奏会やライブ。
「なんじゃ、これ?」だ。
そんな音を押し入れ演奏と私は呼ぶ。
つまり、一人で勝手にやっておけ、だ。
一体、誰に向かって誰と音を出しているのか?
そういう事をジャズから感じるから、どんどんフリーの方向に歩いていったのだ。
その意味では、今回の共演は楽しみでもある。
その「何としても良いものを作りたい」という思いを持つ、親子が音を出すのだからだ。
日野晃’古希’ドラムソロコンサート
4月12日 大阪大丸心斎橋劇場
6月1日 新宿ルミネゼロ