どこへ歩いているのかで
昨日の武道の稽古は、基本稽古をしたが、その基本が難しい。
関係の基本でもあるからだ。
突きの稽古もした。
ふと35.6年前を振り返り、当時はどれくらいの時間で突きが形になったかを思い出した。
弟子たちは大体2ヶ月でものにしていた。
毎日5時間の稽古で2ヶ月程で、ちゃんとした身体になっていたということになる。
そこから考えると、現在の週に3日、2時間の稽古だけ、ということになると1年はかかるということだ。
だが、それもちゃんとした稽古をして1年だから、一般的には3年くらいはかかるだろう。
そう言えば、パリでの懇親会で黒帯になるまでの時間の話になった。
日野武道研究所では、大体10年くらいかな、というと全員フリーズしていた。
「どうしてそれだけ時間がかかるのか」という質問が出た。
私は、要素をきちんと獲得しようとしたら、それだけかかると話した。
もちろん、どこへ向かって歩いているのかで、それらは決まるのだ。
だから1年で黒帯のものもあって良いのだ。
どんなことでも、それは同じだ。
どこへ向かっているのか、それがキーワードだ。
ソロコンサートに向けて練習をしている。
この場合、当たり前だが、ソロコンサートでの演奏だ。
そこが一つの終点だ。
そこでどんな演奏をするのか、したいのかによって、練習は変わる。
種類と精度が変わるということだ。
今回は、息子との演奏というのがあるので、楽しみでもあるが心配でもある。