関係とは

「明鏡塾」体験セミナーは「関係とは」から始めた。

一般に言われ、また認知されている関係というのは、例えば、親子の関係、夫婦の関係、職場での人間関係、同僚、友人・知人の、という具合に用いられ、その事に何の違和感も持たずに使っている。
もちろん、それが間違っている、というのではない。
それは社会が認知している、単なる記号であってその実際ではない。
当たり前だが、実際というところが核になるのだ。

だから、それら関係という後には関係を「築く」と続き、その事が実際への架け橋となっている。
それが世間の認識だ。

私は関係というのは、そうは捉えていない。
どこにでもあるようなもの、世間で認知されていないレベルだ。
それは、一番想像し易い例で言えば「すき焼きや煮物」だ。
すき焼きであれば、そこに肉、豆腐、白滝、ねぎ等が入る。
それぞれは、それぞれに完全に自己主張をしている。

豆腐の味が、まさか肉て似ているということはない。
食べた感じもまるで違う。
何よりも原料がまるで違う。
という具合に、明確に自己主張している、という大前提がある。

そこに、関東であれば「割り下」という緩衝材が入ることで、それぞれ主張していた肉や豆腐が、そこに溶け出し新たな味を醸し出す。
それを私は「関係」と呼んでいる。
つまり、相互に影響しあって、全く別のものを創造した状態のことである。

人間の場合は、その割り下に当たるものが、会話であったり、触れるであったりする。
但し、その会話や触れるを「感覚している」という状態だ。
つまり、会話を判断し理解するという状態ではなく、感覚という機能を通して実感することである。

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