自分の価値観だけの問題

先日、家を持たない、家財道具を持たない他、一般的に言われる生活習慣に囚われない生き方をしている、どちらかと言うと若者達を紹介していた。
なるほど、「今だからこそ」のスタイルのようだ。

よく思い出せば、私も10代の頃は、家も部屋も持っていなかった。
全部「住み込み」という形式だった。
彼らと異なる点は、私は就職し使われているという立場だが、彼らは起業した社長だったり、学生だったりだ。
これは合理的だ。
何よりも、くだらないプライベートという考え方が薄くなるのが良い。
その事によって、自分自身の拘っていることや、枠は薄くなるかもしれないのも良い。

昔、ビルの洗い屋をやっていた事がある。
ある現場の昼休みに、良い天気だったから公園で同僚とお弁当を食べていた。
そこに、自分で作った木製の小さな小屋を引っ張っている、ホームレスのおっちゃんが来た。
「兄ちゃん、美味しそうやな」と声をかけてきた。
「おっちゃん、お腹減っているんか」と聞くと、「良いや、今食べたとこや」と世間話をし出した。
「ところで、兄ちゃん今の仕事儲かるんか」
「いや、人工ぶんや」
「そうか、わしは大体朝からお酒を2合ほど飲んで、夜はビール2,3本飲むやろ、それで10,000円くらい貯金出来るくらいかな」
「ええ〜〜、おっちゃん貯金あるんか」「
見せたろか」と言って、小屋の中に頭を突っ込んで通帳を引っ張り出して来た。
確か500万円ほど残っていた。
「俺等より、よっぽど金持ちやな」と驚いた事がある。

人生は、自分自身の価値観だけの問題だと、そのおっちゃんに教えて貰ったようなものだ。

その若者達が、次の世代のライフスタイルの一つに定着すれば、現在の「マイホーム」という幻想から、抜けでる人も増えるのではないかと思う。

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