マルセイユ、お疲れさん

マルセイユが終わった。
どうした訳か、最高に難しい稽古「感じる」に挑戦した。
さすが、クリスチャンという感じだ。

それはそれとして、この一番大事な「感じる」という事の稽古は、海外ではあまりやらない。
それは、勘違いが山ほどでて、それを一々取り上げて説明するのが面倒だからだ。
単純に言うと、一つの組み稽古があるとすると、その時に、相手の身体を触れていたり、相手がこちらの身体を触れていたりする。
その接点だけに焦点を当てて、そこでの反応で動かされているだけだ。

もちろん、日本でも同じだが、自分が動くのと、「動かされる」の区別がつかない人が多い。
もちろん、その発想を誰も持っていないから、余り稽古として存在していないのだろうと思う。
「相手に動かされるから、一切のストレスを感じない」という考え方を理解できないのだ。
だから、敢えてそこをやってみたのだ。
案の定、グチャグチャになった。
でも、放っておいて、ひたすら見本だけを見せることに徹した。
「相手と関係している」という事に気付く人がいるかもしれないとも思っていた。
時間を続けると、何とはなしに真似をしだす人たちが現れた。
そういった人達を相手にすると、「その瞬間」を体感し目を丸くする。

今回受講の190センチ130キロはあるだろうという人を投げると、全員目が点になってしまっていた。
「フィジカルではない」ということを体感した人が、本当に突き詰めたいと思えば、必ず良い方向に成長できる。

日本のように真面目腐って取り組んでいる人も多いが、ノリの良い人程何かしらを掴む。
それが不思議と50歳代以上の人達だ。
そんな人たちが、笑い転げるしかない動きをしたとき「1000年たっても出来ないで」と突っ込む。
そうすると、絶対に言い返す「そうだろう…」これが絶妙なのだ。
本当に楽しんでくれていた。
そんな楽しむ人が沢山いたのが、何よりも良かった。

病気で4年ほど寝込んでいたが、動けるようになったので受講したよ、という嬉しい報告をしてくれた50歳代の人もいた。

マルセイユと言えば「おかあさん」という名の日本食店。
今回もこちらでお世話になった。
今日は、マルセイユからパリまで列車の移動だが、「おかあさん」のおにぎり弁当がお土産に出してくれている。

そういった人間関係が、知らない間に出来上がっており、みんなが世話を焼いてくれるのは、本当にありがたいことだ。

<おかあさん>のとんかつ定食

 

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