ゴールデンウイークに決して得られないものを得た二人
2日目が終わった。
昨日は、相当凄い事が起こった。
それは、私が日頃表現者向け、あるいは役者、ダンサーに話している事を実現させた受講者が出たのだ。「関係が実現すれば、それは観客に伝播し、絶対に舞台に集中するし感動する」という理屈だ。
二人が組んで「目で聴く」を、何度も何度も繰り返してやっていた。
声の質が変わったので、思わず二人を見たら、確かに二人が醸し出す雰囲気がまるで違っていた。
「もう一度、そしてもっと強く」
とアドバイスをし、放っておいた。
二人は様々な工夫をし、再度「目で聴く」に挑戦していた。
しばらく他の組を見て回っていたら、明らかに聞こえてくる声質が変化していた。
一度、私が参加して体感させた。
その後、その二人は確実に「二人での関係」が出来上がっていった。
同時に、受講者全員がやっていることを止め、その二人の周りに集まってきた。
そして、拍手が起こった。
これが「関係」としての表現だ。
関係しよう、関係をみせよう、ああしよう、こうしたい、という一切の雑念が無い状態を作り出せていたのだ。
絶対に関係のエネルギーは、優しさで周りを巻き込むのだ。
それを私以外の人にでも出来る、ということを証明してくれたのだ。
「見て見ろ、出来るやろ!」と叫びたい気分だ。
この二人は「武禅」の受講者だ。
プログラマーとカウンセラーだ。
決してパフォーマーではない。
逆に、受講しているパフォーマーは、勘違いをして全く出来ない。
つまり、「目で聴く」という、えっどういうこと?と思える言葉を、自分なりに解釈してしまうからだ。
この二人は、疑問をそのままにして、とにかく「目で聴く」に挑戦していた。
この違いが、結果として右と左、天と地くらいの差になるのだ。
つくづく、入口が大事だと感じた。
「武禅」で、こてんぱになり、それでも食い付いていた。
その蓄積が昨日の結果を生んだのだ。
この能力は絶対に失われない。
そして、これは100パーセント以上、人間関係をよくするのだ。
今後、彼らの周りの人は、知らず知らずの内に彼等の周りに集まるだろう。
どんな他人からも好かれる人間の出来上がりだ。
何故なら、彼らは誰よりも、人の話を聞ける人になったからだ。
今日は、二人が得た体感を、確立させてやろうと思っている。