ヘルシンキ終了!!

公演を終え、次の日にもワークショップがあるのはきつい。
気持ちが完全に落ち着いてしまっているからだ。
「フィンランドで公演をしてどうだったですか」
楽日のアフタートークでの質問だ。
どうと言われてもどうもないのだが、折角の質問に「今回は二つの冒険をしました。一つは、ここフィンランドで公演するということ、フィンランドの人達の感覚や考え方を全く知らない中、そしてキャストの人達とも初めての仕事、という冒険です。一つは舞台構成演出で、場面がレピートすることと台詞を被らせるという冒険です。これらの冒険を、フィンランドの人達はどう受け止めるのか。とにかく未知の世界でした」と応えた。
「またヘルシンキで舞台を創ってくれますか?」等々、嬉しいリクエストが相次いだ。
楽日の舞台が終えた時の拍手は、一番嬉しい状態になった。
舞台に圧倒されて拍手が始まらなかったのだ。
暫くしてなり出した拍手は、本物の拍手だった。
そして、何よりも、完全に観客がフリーズしていた。
アフタートークが始まっても、半数の客は席を立たなかった。
それは、進行してくれている芸術大学の教授が教えてくれたものだ。
「観客は完全に圧倒され、固まってしまっているのですよ。これは凄い事です」
また、拍手と共に声援も相次いだ。
それも大人しく引っ込み気味のフィンランド人に声を出させたということで、劇場の製作の人が大変喜んでくれた。
打ち上げは、その製作の人を中心に、キャスト全員が参加しフィンランドのディナーを楽しんだ。
そこの席で「公演3日目にスゥエーデン新聞に演劇評が載っていました。これも有り得ない事なのです。ローカルな劇場での公演など、取り上げてもらえること等まずありません」
と手放しで喜んでくれていた。
「今回のマクベスは間違いなくフィンランドの演劇界に衝撃を与えました。2年前に結子からマクベスの売り込みがあり、動画を見て即座に決めたのですよ。『これをやりたい』と直感で決めたのが大成功でした」
良い事ばかり書いているが、本当に私自身が驚く程、反応・反響が良かったのだ。
もちろん、これを実現したのは、高原伸子さんのダンスと、愚息「太鼓衆一気」の音がある。
そのどちらもが圧倒的な存在感を放ってくれていたので、観客を舞台に引きずり込んだのだ。
舞台は、私自身の青写真通りにはならなかったが、製作者も観客もキャストもメディアも喜んでくれたのが、何よりも良かった。
明日は夕方ヘルシンキを発つ。
やっと帰れる。
今日の朝は雪が積もり完全な冬だった。
帰国したらワークショップに全力投球だ!
大阪ワーク・ショップは5月5.6.7.8日、東京ワーク・ショップは6月2.3.4.5日です
http://hinobudo.wixsite.com/workshop/

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