お前らロボットやんけ
昨日は、朝から雪だった。
「フィンランドの春を満喫されてますか」と劇場責任者に言われたが「えっ春?」と反応するほど大阪や東京では冬だ。
リハーサルを終え、武田さんに連れられて中華へ。
ご飯を食べたかったので、ビールで麻婆豆腐。
ビールが効いたのか、部屋に帰るとそのままバタン。明け方4時頃まで寝てしまった。
劇場リハになると、当たり前だが雰囲気が変わる。
舞台経験の無い人に「今日はどんな感じだった」と、一幕のリハを終えた時に聞いてみた。
「場所が違うから~」
「そんな話ではなく、自分自身はどう感じたのか、という話や」
「今日がどうのこうのではなく、本番が近づいて」
「もうええわ、ありがとう。こいつらとは絶対に話は通じないな。これがフィンランドの教育の結果なんやろな」
全員これだからだ。
一から十まで説明が必要。
むろん、そうだろう。
文化の違う人間が集まっての舞台だからだ。
しかし、彼らのいう説明を求めている点は、例えば役者の自由、動きの自由をこちらが要求している事でだ。
ここでこうしてああして、となると自由性は無いし、プラスアルファが出現しない。
こちらとしては、出来るだけ自由にやらしてやろうと思っているのだが、それは全く通じない。
パソコンにデーターを打ち込むように、何秒はこれ、何秒後にこれ、という指示が必要だということだ。
「こいつら、完璧なロボットか」
もちろん、それが通じたとしても、実際の表現レベルで言うとどうにもならないだろう。
創造性の欠片も無いのだから。
武田さんと仲の良い女優のウッラは良い。
ただ真面目過ぎる、慎重過ぎるのだ。
これを本番までに、崩せれば相当面白い舞台になるのが見える。
手を変え品を変えという言葉がピッタリの演出で、どんどん作品性が見えて来た。
芸術大学の生徒が見に来て、高原さんの踊りに絶句していた。
当たり前だ。
(わざわざ日本から来てるんやで)を含ましながらThank Youだ。
昨日の収穫は、ラストシーンが出来た事だ。
色々なアイディアを出し合う中で、マクベスの死ぬ瞬間をクライマックスにすることにした。
相当美しいシーンになる。
照明との打ち合わせも一応済ませた。
後は、照明側からのアイディアの提出待ちだ。
今日は劇場2日目。明日から復活祭で2日間休憩だ。
私はダンサーへのワークショップがあり、休みは無し。
大阪ワーク・ショップは5月5.6.7.8日、東京ワーク・ショップは6月2.3.4.5日です
http://hinobudo.wixsite.com/workshop/