酔っ払いのおっさん

「みんなに質問です。みんなはステージで観客からどう見えたいの。美しいと思われたいのか、そうではないのか?」
「え~美しいというステレオタイプの感想じゃなく、興味深いというような」
「(何を言うとんねん、このガキは)言葉の説明などどっちでもええ、美しいと思われたいのか、そうではないのか、どちらを選ぶかは君らや、どっちや!」
ごじゃごじゃ言って、真剣身の無い若いダンサーに対しての言葉なのだが、全体に向けてみた。
今日は、もう一発締めてやろうと思っている。
意識の低い人というのは、言葉だけが達者で厄介だ。
その言葉も、自分で何を話しているのかは分かっていない。
昨日はそれが目に付きグラグラ来たけど、怒鳴っても仕方がないので冒頭の質問にしたのだ。
昨日の夜に、やっと全体が見えた。
今日からは、それを分かりつつ、部分を動かして行こうと思っている。
ただ、ここで抜けている和太鼓が入ると、様相は一変するのは見えている。
否応なしに強さが必要になる。
夜リハーサルを終え、ピザを食べた。
皮が薄くて美味しい。
2日続けてこれだ。
ホテルに帰る為にガラガラのトラムに乗ると、フィンランド名物酔っ払いのおっさんが、気持ちよく「オーソレミオ」の英語バージョンを歌いだした。
武田さんと「これや、酔っ払いは歌やで」一つ気になっていたシーンが解決した。
その酔っ払いのおっさんが、フィンランド語で何やら言っている。
「何やろ?」とおっさんの方を向くと、ラム酒の瓶を持ち私に飲めと進めていた。
「俺は飲めない」とジェスチャー。
おっさんは手を出して握手を求めて来た。
「俺たちは友達だ!」と言っているそうだ。
酔っ払いのおっさんに感謝。
大阪ワーク・ショップは5月5.6.7.8日、東京ワーク・ショップは6月2.3.4.5日です
http://hinobudo.wixsite.com/workshop/

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