un Café , s'il vous plaît.

日本に帰国していた悠ちゃんがジュネーブに戻って来た。
といっても、すぐジュネーブを離れ日本に拠点を移すという。
そんな悠ちゃんと、1年半ぶりに話し込んだ。
おかげで身体が芯まで冷えてしまったが。
ダンスの事、音楽の事、人生の事、武道の事…。
「今は、学ぶのが大変面白い」という。
何を、ではなく、学ぶことが楽しいそうだ。
確かにそんな時期がある。
それは考え方が変化している証拠でもある。
もちろん、私も学ぶことは好きだ。
知らない事に挑戦するというか、取り組むというか、新しい何かを自分に導入するのは楽しい。
悠ちゃんは、日本で制作の仕事をするそうだ。
だから、日本に帰ったら、私のワークショップに頻繁に出られるのが嬉しいと喜んでいる。
そう思ってくれる人がいるのは、ワークショップをする事の意味を感じる。
悠ちゃんを交えての今日のワークは、徹底的にねじれをした。
「身体に起こる刺激を感じ取り線にする」いつものパターンだ。
午前中は少しだけ、武道の基本的なワークをした。
それで身体を解し、ねじれに入ったのだ。
初日には、遠巻きにしていた感じのある人は、今日は頭から食い付いてきた。
その意味では、熱のある時間になった。
しかしながら、バテるのが早いのには驚かされる。
少し出来なくなると、あるいは、考えるのが煮詰まってくると、フロアーに座り込んで話をする。
自分を肯定する為の、いや、自己弁護の羅列なのだろうと思う。
「ねじれ」だが、見本を見せる度に、私自身の精度が上がっている事に我ながら驚く。
誰にでもわかる見本になっているという確信を持てる程にはなっている。
何をしているのか理解出来ている人は、私の見本を見てため息ばかりつく。
そして、呆然と突っ立っているだけになる。
「はい、やって」といっても、私の顔を見ているだけだ。
年配の有名な振付家も、熱心に取り組んでくれているのが嬉しい。
「先生、英語で十分いけますよ」と悠ちゃん。
「何でやねん、そんな筈はないで。知っている単語は増えていないんやから」と大笑い。
そういえば、朝パン屋さんでコーヒーを飲んだ時、苦も無く「un Café , s'il vous plaît.」と口をついて出ていた。
ま、これくらいは言えて当たり前の事だが。
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