かっこいい青年
昨日、とある会場で若い美容師と出会った。
美容師といっても自分の店を構えているので、経営者でもある。
33歳だそうだ。
どうして美容師になったのか?と聞くと、学校に行っている時、友人の頭をカットしてあげたら、その友人がどんどん良い方向に変わっていったという。
その姿に感動し、美容師になろうと決めたそうだ。
美容師という仕事は、人の人生を変える事が出来ると誇りを持って仕事に取り組んでいるのだ。
私のベタベタの大阪弁に、目をくるくる回しながらも話に華が咲いた。
「明鏡塾」でも、素晴らしい若い理学療法士が受講してくれている。
そんな若い人達に、「君らが日本を引っ張るんやで」と必ず言う。
そう言えば、その美容師の名前も店も聞いていない。
それこそ名刺交換をしていないのだ。
そんなことよりも、彼の話が面白かったからだ。
業界を変えたいという。
そして、食べられない美容師たちを何とかできないものかという。
もっともっと色々なアプローチの方法があるのではないかという。
美容師としてはアジアの大会で優勝したそうだ。
しかし、自分が美容師として生きる事も大事だが、自分の住む世界をどうにか出来ないものか、という事を考えて行動していく方が大事だと思っている。
そして、色々なプロジェクトを起ち上げている。
意味から考えた、あるいは思い付いた何かではなく、純粋に自分自身の気持ちから出てきた高揚感、いわゆるワクワク感からスタートした事は、この若い美容師のように、どんどん発展するものなのだ。
いずれにしても、自分の成功ではなく、誰かの役に立つということに価値を持っている事が素晴らしいのだ。
もちろん、だから物事が動いていくのだ。
そもそもこの美容師との一言目は「君、かっこええな」からだった。
思わず声をかけた、そんな感じだ。
玄関の前に立つのではなく、いきなり応接間に入っている感じだ。
これもワクワクの一つだ。