夢の実現は

定年退職。
失業。
アルバイト。
病気。
この歳になると、友人知人からそういった話題や、当事者が出ている。
「何とかせえよ」とは言うが、何ともならないこともある。
私はたまたま元気で、明後日からフランスへ飛ぶ。
もちろん、倒れるまでそのペースで生きてやる、と思っている。
しかし、よくよく考えると、「倒れるまでそのペースで生きてやる」と決めているからそうなっているのであって、そうは思っていない人はそうなっていないと思う。
準備とか用意という事がある。
病気になったらたちまち食べるのに困る。
あるいは、家賃を払えない、ローンを払えない。
という未来を考える。
そして保険に入る。
つまり、それは病気になる準備、働けなくなる準備をしているということになる。
当然、そうなっていく筈だ。
自分自身が望んでいるからだ。
自分が決めているからだ。
私は一切準備をしていない。
保険もなければ、年金もない。
必要性を感じない、つまり、悲惨な未来を想像したことがないからだ。
もちろん、バラ色の人生を想像しているのでもない。
未来などどこにもなく、あるのは今だけだ。
保険に入り、病気の準備をし、病気になる。
なんと理想的な人生だろうと思う。
思ったことを実現しているのだから。

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