つもりが道場を建てた

さて大晦日。
今日になってワサワサと掃除にかかっている。
今から道場の掃除だ。
ほんと、誰がこんな大きな建物を建てたのか、と毎度の事ながら突っ込みたくなる。
玄関を雑巾がけ。
この玄関の戸は相当考えたし、何度か作り替えた。
デザインを決められなかったのも大きな原因だ。
デザインが決まらないから、材料が決まらない。
当時、材木店の工事部門を任されていたので、そこの支店長に相談もした。
しかし、残念ながら間口が中途半端に広いので、一般家屋の玄関からの発展は無理だ。
また、試行錯誤といっても、どれほど素晴らしいデザインでも「作れるのか?」という最大の問題がある。
そことの兼ね合いが全てだ。
結果、現在の形に決め製作にかかった。
水平の場所、直角を出せる機械。
こういったものを全く使わずに作る難しさ。
これは、基本的に「作る」を舐めているからだ。
私本人は、ベテランの大工のつもりではあるが、あくまでも「つもり」だ。
しかし、その「つもり」が、この道場を作り上げたのだから、「つもり」も捨てたものではない。
何度かの失敗を経て玄関の戸は完成した。
しかし、直角が出ていない悲しさは、隙間という形で現れる。
もう少しざっくりしたものであれば、どうとでも誤魔化せるのだが仕方が無い。
そんなことを思い出しながら、玄関の掃除をしていた。
隙間を見ると「やり直してやろうか」と虫がうずく。
新しい作業場を作って、そこは水平があり、きちんとした作業台を完備させるか。
「もうええか…いや…」ごちゃごちゃと考える大晦日。

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